崖っぷち!オマエの就職決まるのかい?

ハローワークから訓練校に入校し、いよいよ最後の企業研修。悪戦苦闘、脂汗ダラダラの毎日でございます。

一般の人達が知らない世界の経済事情と、日本の経済事情。

 

この記事は経済に強い方、つまりマーケットに参加している様な人ではなく、一般の方を対象に書いています。

私はテレビを見ないのでニュースでどのような報道がされているのか分かりません。

中東の原油産出国というとイケメンの王子がフェラーリを何台も所有し、無尽蔵の原油とお金というイメージがあると思います。

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こちらはドバイ首長国首長の息子で19人兄弟の次男である、ハムダン皇子。かっくい~

 

しかしIMF国際通貨基金国際金融為替相場の安定化を目的として設立された国際連合の専門機関)はOPEC石油輸出国機構)の中でもトップクラスの原油の埋蔵量で、一番の産油能力を持つサウジアラビアに対して5年後に破綻の危険性があるとのレポートを出したのです。分かりやすく言えば、2007年3月に事実上破綻した北海道の夕張市と同じことがサウジアラビアにも5年後起こる可能性が高いという事です。

 

サウジアラビア、5年以内に金融資産が枯渇するリスク-IMF

サウジアラビアは政府が現在の政策を継続した場合、原油安の中で歳出維持に必要な金融資産を5年以内に使い果たす恐れがあると、国際通貨基金IMF)は指摘した。

ブルームバーグより引用”

サウジアラビア、5年以内に金融資産が枯渇するリスク-IMF - Bloomberg

またl同じくOPECベネズエラは、原油の埋蔵量は一番多いにもかかわらず、産油能力が劣るため、深刻なインフレに悩まされています。

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ベネズエラ:スーパーの商品棚はガラガラ。

 

www.newsweekjapan.jp

産油国ではではこんな大変な事が起こっているのです。なぜこうなったのでしょう?原油価格が急落しているためです。ではなぜ原油価格は急落したのか?

背景には中国を中心とする世界的な景気後退が原因のベースにあるでしょう。直接的な原因となったのは、アメリカのシェールガスです。従来の原油は原油の層に直接パイプを差し込み原油を採掘していました。シェールガスはその成分を含む岩盤にパイプを差し込み天然ガスを岩盤から抽出します。原油を掘るのと比べて手間はかかりますが自国でエネルギーをまかなえるのは大きなアドバンテージです。

またアメリカは2015年の12月、議会で1975年から禁止されてきた原油輸出の解禁に踏み切りました。これは大きなニュースです。さらに産油国にダメージを与えるでしょう。

中東産原油VSアメリカのシェールガスのような潰し合いの様相になってきたので、アメリカのシェール業界もまた打撃を受けて倒産する企業も少なくないですが、シェールガスを発掘する技術は改良を重ねてさらに良いものに進化しています。

まるで原油を介して戦争をしているかの様相です。

 

 

では私たちの日本はどうでしょう。

2015年春ごろにはベアを実施する企業も少なくなく景気上昇か、とも思われましたが、これらは官邸の意向を企業側がしぶしぶ受け入れたにすぎません。

2014年11月には過去最大の円安倒産件数となりました。(11月の円安倒産は過去最多の42件、年初来では2.7倍=帝国データ | Reuters)また極度の円安のため原材料の輸入費が高騰し食品類の価格も軒並み値上げされました。

これはどういう事かというと銀行預金の額面の数字は変わらなくても、円安のために確実に資産価値は目減りし、行き過ぎた円安は国民の生活レベルを落とすいう事です。

また安倍総理の意向によって年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF・厚生年金などを運用)の国内株の割合は以前の12%から25%へと大幅に増えました。(GPIF改革、株の運用比率を25%に引き上げへ:識者はこうみる | Reuters

株はリスク資産であり必ずしも安全なものではありません。その結果2015年の7~9月期で約8兆円弱の損失を出しました。これは8月のチャイナショックによる世界株安のあおりを受けたことが原因でしょう。2016年は年初からさらなる世界同時株安が起きているので、いずれまた損失の報告は出ると思います。

ではなぜ日本株の割合を上げたのか?これは日本株を買い上げ株高=景気の良さを演出するためで、すなわち内閣支持率を維持するためです。

また日本株を買い上げているのはGPIFだけではなく、日本銀行、公務員共済年金、地方公務員共済年金、ゆうちょ銀行、かんぽ生命、までもが日本株内閣支持率を落とさないために買い上げているのです。国民の知らない所で、株価を吊り上げるために国民のお金が湯水のように使われている現実があるのです。

 「クジラ」「 株」この二つの単語を一度に検索してみてください。興味深いwebサイトがいくらでも見られるはずです。